難民の受け入れについて

私の住む街には沢山の外国人が住んでいる。しかし、彼ら彼女らが日本で生活していくなかで何を感じ考えているかはこちらからはうかがえない。話す言葉も暮らす場所も、そこにあるのに私には読み解くことができない。だからもし彼ら彼女らが何か問題を抱えているとしても、私は全く知ることはできない。

難民の受け入れについて簡単に意見を表明することはできない。ただ、いまの日本の人口動態からいって、外国人居住者が増えていくのは避けられないことになろうかと思う。国際関係と内政の理由を併せて解消する形で、難民受け入れは進むだろう。

その時にまず問題になるのは、地理上では同一空間に暮らしているのに、人間として対話する空間を欠いていることにある。その状態では、そこにあるはずの問題を日本人と外国人の間で共有することができない。ディスコミュニケーションはいずれ社会を壊す歪みとなる。

難民受け入れをするにしても、互いの文化や言語の差異から起こるディスコミュニケーションを解消し、対話の場を生む環境が無ければ、悲劇に終わるだろう。